すい臓がんの種類と手術
すい臓がんは、すい臓から発生した悪性の腫瘍です。
すい臓がんは、発見が困難で、進行が早く、予後も極めて悪い癌として知られていますが、厚生労働省による調査によると、日本における2004年のすい臓がんの死亡数は、22260人です。
そのうち、男性は11933人、女性は10327人と報告されています。
癌の死因別に分けると、男女ともすい臓がんは現時点で第5位です。
しかし、戦後欧米化した食生活と共に増加傾向にあるため、すい臓がんに対する注意が呼びかけられています。
すい臓という臓器は、心臓や肺、肝臓などと比べ、私達にはあまり馴染みのない臓器ですよね。
私も、もしすい臓の位置や機能を聞かれても、答えることができません。
すい臓は、すい液を産生する腺房、すい液を運ぶすい管、内分泌腺であるランゲルハンス島などから構成された内臓器官です。
すい癌の約90パーセントは、すい管から発生する「すい管癌」です。
また、比較的稀ではありますが、腺房から発生する癌「腺房細胞癌」や内分泌腺から発生する癌「すい内分泌腫瘍」もあります。
また、腫瘍が癌へ進展した、すい管上皮から発生し、乳頭状に発育し粘液を産生する腫瘍「すい管内乳頭粘液性腫瘍」と呼ばれる腫瘍もあります。
これは、「浸潤性すい管癌」という癌へ進行する可能性があり、慎重に経過観察を行うことが必要です。
すい臓がんは、何が原因となるのか特定することは不可能ですが、危険因子としては、以下のようなものが挙げられます。
喫煙、肉類やコーヒーの過剰摂取、肥満、すい炎、胆石症、糖尿病、家族因子、年齢。
年齢は、50~70歳代が高リスクとされています。
すい臓がんがもし発見されてしまったら、あとは治療をするしかありません。
すい臓がんの治療には、手術療法が積極的に行われています。
手術によって、病巣を摘出するのです。
すい臓の場合、少しでも残しておくと本来のすい臓の機能の多くを果たすことができる臓器だからです。
しかし、病巣を摘出したとはいえ、手術をした後の生活には、それなりの注意が必要になってきます。
もし、すい臓を摘出してしまった場合、すい機能がなくなってしまいます。
そうなると機能を別の方法で補っていかなければなりません。
すい臓は、内分泌と外分泌という働きをしていて、インスリンなどのホルモンがすい臓内部の血管循環のほうへ分泌される働きを内分泌といいます。
すい液は、すい臓の中を貫いているすい管によって、すい臓の外部へと分泌されていますが、このように臓器の外部や体表面への分泌を外分泌といいます。
すい臓摘出後は、インスリンと消化酵素を終生にわたって投与することが必要です。
基本的には、血糖の管理と、食事療法が必要です。
術後は、脂肪の過剰摂取を避けなければいけないなど、自己管理が求められます。
したがって、手術前に術後の生活について医師から充分な説明を受けて、納得したうえで手術に臨みましょう。